毎日5分 自分をねぎらう習慣で心を穏やかに
日々頑張るあなたへ
毎日、学業やアルバイト、友人との関係など、様々なことに向き合い、あなたはきっと一生懸命に取り組んでいらっしゃることと思います。時には、思ったようにいかなかったり、周りと比べて落ち込んでしまったりすることもあるかもしれません。将来のこと、人間関係の悩み、学業のプレッシャーなど、心の中には多くのことが巡っているのではないでしょうか。そして、「もっと頑張らなきゃ」と自分を追い詰めてしまうこともあるかもしれません。
でも、あなたは今日も十分に頑張っています。その頑張りに、ほんの少しの時間で気づいて、優しく労ってあげる習慣を持ってみませんか。
なぜ自分をねぎらうことが大切なのでしょうか
私たちは、他人の良いところや頑張りには気づきやすい一方で、自分自身の頑張りには意外と気づきにくいものです。また、反省すべき点や課題ばかりに目がいってしまうこともあります。
自分をねぎらうことは、自分の努力や存在そのものを認める行為です。これは、心理学で言うところの自己肯定感を育むことに繋がります。自己肯定感が高いと、困難な状況でも立ち向かう力が湧いてきたり、失敗しても必要以上に自分を責めすぎたりすることが少なくなります。また、自分に優しくなること(セルフ・コンパッション)は、心の回復力を高め、ストレスを軽減する効果があることも知られています。
毎日たった5分でも、意識的に自分をねぎらう時間を持つことで、心の状態は少しずつ変わっていきます。
毎日5分 自分をねぎらう習慣の始め方
では、具体的にどのようにこの習慣を取り入れたら良いのでしょうか。特別な準備は何もいりません。一日の終わりや、少し心が疲れたなと感じた時に、たった5分だけ時間を取ってみてください。
- 落ち着ける場所を見つける 静かで邪魔が入らない場所を選びましょう。自分の部屋のベッドの上、ソファに座ってなど、リラックスできる姿勢で構いません。
- ゆっくりと呼吸を整える 深く息を吸い込み、ゆっくりと吐き出すことを数回繰り返します。体の力が抜けていくのを感じてみましょう。
- 今日一日を振り返る
今日あった出来事を、良いこともそうでないことも含めて、穏やかに振り返ります。そして、その中で自分が「頑張ったな」「よくやったな」と思えることを探してみましょう。
それは、
- 朝、眠い目をこすって起きられたこと
- 苦手な授業に出席したこと
- 難しい課題に少しでも取り組んだこと
- アルバイトでいつも通り働けたこと
- 人間関係で気を遣ったこと
- 自炊をしたこと
- 誰かの話を聞いてあげたこと
- ただ、今日一日を無事に過ごせたこと など、どんなに些細なことでも構いません。大きな成果である必要はありません。
- 自分に温かい言葉をかける 見つけたいくつかの頑張りに対して、心の中で、あるいは小さな声に出して、自分自身に温かい言葉をかけてみましょう。「今日も一日、お疲れ様」「よく頑張ったね」「あの状況で乗り越えられて、本当にすごいよ」「あなたは十分やっているよ」といった言葉です。もし言葉が見つからなくても、「よしよし」と心の中で自分を撫でてあげるようなイメージでも良いでしょう。
- その感覚を味わう 自分からの温かい言葉や、自分をねぎらう感覚が、心や体にどのように響くか、しばらくの間静かに感じてみましょう。
この習慣を続けることで期待できること
毎日5分、自分をねぎらう習慣を続けることで、以下のような変化を感じられるかもしれません。
- 自己肯定感が高まる:自分の良い面や努力に気づきやすくなり、「自分は自分で良いんだ」という気持ちが強まります。
- 心が穏やかになる:自分を責める気持ちが減り、心に余裕が生まれます。
- 前向きになれる:失敗や困難があっても、立ち直る力がついてきます。
- ストレスが軽減される:自分に優しくすることで、心が回復しやすくなります。
習慣化のためのヒント
最初のうちは、自分をねぎらうことに少し抵抗を感じたり、何を頑張ったか分からなかったりするかもしれません。それは自然なことです。完璧にやろうと思わず、まずは「毎日5分、自分に意識を向ける時間を持つ」ことから始めてみましょう。
毎日同じ時間に行う、特定の行動(例:寝る前にベッドに座る)とセットにするなど、習慣化しやすい工夫をしてみてください。手帳やノートに「今日の頑張り」を書き出してみるのも、形として残るので継続の励みになります。
まとめ
毎日5分、自分をねぎらう習慣は、心と向き合い、優しく整えていくための、とても大切な一歩です。大きなことをする必要はありません。今日という一日を過ごした、あなたの頑張りを、あなたが一番に認めてあげてください。
この小さな習慣が、あなたの心を少しでも穏やかにし、自己肯定感を育む助けになることを願っています。焦らず、ご自身のペースで、続けてみてください。